[04] Thursday 天気予報を疑った罰


アロワナの水槽の低いモーター音が響く静かな部屋で、
黙っている君の綺麗な横顔を盗み見る。
非番でも外に出るのが億劫になるくらいお天気サイアク。
こんな日はうちに居て、ベッドから出ずにお互いを抱き締めて
過ごすしかない。
窓の外を見上げている笑太君の顔は表情が無いのに
哀しそうで声を掛けそびれて、背中を向ける

「お前が雨降るって云うから降っちまったじゃねぇか」

え?!だって!!

「笑太君からデートしようなんて云い出すからだよ。。。」

家で好きなことをしたりごろごろしていたりしたいインドア派の
笑太君から、明日どっか出掛けようか?と云われて驚いて、
咄嗟に、そんな珍しい事云うと明日雨降っちゃうから止めて!
って茶化して云ったのは本当だけど。

「天気予報ではずっと晴れマークだったんだぞ」

ブツブツ呟き続ける笑太君の方へ云い訳をしようと向き直る
と、至近距離に顔があった。

「キス、したい」

唇と唇の間は数p。
すっかりそのつもりで有無等云わせない強気な瞳が閉じて、
僕も覚悟を決めて瞼を閉じる。
触れたと思ったら離れて。
次に触れてきた時には舌が差し込まれてきて体液が混ざる。
肩に腕を回して、腰を抱き取られて。
唇が離されても光る細い糸が僕達を繋いでいた。

「マジ過ぎるでしょ」

冗談めかして非難すると君は笑った。

「ヤバい?ヒマだしさ。イヤじゃねぇなら」

微笑みを答えに代えて小さく首を左右に振って再び目を閉じる。


これが天気予報を疑った罰だとしたら甘過ぎる。
寧ろご褒美になってしまうよ、神様。


首筋に触れる吐息と唇。
覆い被さってきた身体の重みと素肌の少し湿った感触。
いつか突然この温もりを失ってしまう時が来るのだろう。。。
それがきっといつか僕に与えられる罰。


―End―



今更ですが。。
お題でSS、2年ぶりに再開。
まだ笑太と清寿2人だけの第一時代
という設定(だったハズ)なので、
そのようによろしくお願いします。
一応連作風にしてありますが、
ブランクが長いので作風などが
変わっていてもご容赦下さい。。

連載本編が相当な鬱展開なので
ほんわりした話にしてみました。
12/07/01Sun.


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