―Winter Tales vol.2


「くしゅっ」

清寿の小さなくしゃみで、ぼんやりと目を覚ます。
俺。。。またやっちゃったか?
少し離れたところに見える背中に、布団を掛けてやる。
「ふぇ。。。くしゅっ!」
腕を伸ばして、身体を引き寄せた。
「ん。。。」
後ろから抱きかかえる格好で身体を密着させる。
「ふふ。あったかぁい」
首の下から前に回した腕の上に、頭の重みが掛かって
きた。
「また布団取ってた?」
布団に包まって眠る癖がある俺は、寝相のいい清寿
からいつも布団を取ってしまうらしい。
それでまた清寿が風邪をひく。
「身体。。。冷たいな」
後ろから探るように、顔に触れる。
唇に辿りついた指先が、柔らかい感触に包まれた。
「清寿?」
指から手へ、柔らかい舌先が扇情的に嬲る。
後ろから顔を探り直して、人差し指で唇に触れる。
口の中に導き入れられた指に絡みついてきた舌が、
ぺちゃぺちゃと湿った音を立てた。
後頭部に頬を擦りつけて、熱い息を吹きかける。
「ぁ。。。」
ぞくっ、と、震えた背中に、沢山のくちづけを降らせる。
はぁっ。。。
吐き出された息が、手の甲の上を滑った。
「目、覚めちゃったのか?」

まだ外は闇の中。
夜空から雪が、星みたいに瞬きながら降っている。

「うん。そうみたい」
胸元に甘えるように頭を擦りつけてきて、掠れ気味
の声で清寿が答える。
「まだ夜中だろ?」
あくびをしながら、肩の上に顎を乗せる。
「まだ真夜中だよ」
横からねだって、唇を重ねる。
「こっち向けよ」
俺はこのまま直ぐにだって眠れそうだけど、清寿は
そうはいかないだろう。
「じゃあ笑太君、腕緩めて」
くすぐったい様な笑い声を立てて云う。
「ん?ああ、そうか」
腰の上に回していた腕を軽く持ち上げると、くるっ、
と身体を回してこちらを向いた。
「腕、重い?」
持ち上げた腕を清寿の身体の上に戻しながら訊く。
「ううん。嬉しい」
ふふっ、と、目を細めて、本当に嬉しそうに笑った。
「答えになってなくないか?」
「なってるよ」
瞳をくりっと動かして、いたずらっぽい口調で云いな
がら寄り添ってきた、ひやり、とする身体を、しっかり
と抱き止めた。
「寒い?」
「ううん、もう全然。大丈夫」
清寿がくすくす笑っている。
「。。。なんかこの会話、前にもした。。。かな?」
楽しそうに笑う息が、耳朶を心地良くくすぐる。

「冬って好きだな。こ〜んなにくっついていられるから」

眠気に負けて、清寿の声が遠のいてゆく。

「清寿、明日。。。さ。。。」

云い掛けたところで、意識を失った。


―To be continue―





P.S.
底冷えがする一日でしたが
雪は降りませんでしたね。

聖なる夜に、甘い話を。。
08/12/24Wed.


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