08:真っ白な昼*R-18*


窓に寄せられて置かれたベッドの上の白いリネン
の上には真っ白な光が溢れていて。。。
眩しさと暑さで目が覚めた。

この部屋で過ごすようになって、2度目の夏。

朝日を浴びて起きるのには慣れてきた。
けれどまだこの暑さには慣れていない。
いや。。。
ガラス窓越しとはいえ、直射日光をまともに浴びて
いるに等しいこの凄まじい暑さに慣れる日は来な
いな、きっと。
アチィな。。。と、顔を流れ落ちる汗を片手で拭い
ながら目を開けたらすぐ近くに、うつ伏せで顔だけ
向こう側に向けて眠っている清寿の、裸の肩から
肩甲骨くらいまでが見えて、つい目を逸らしてしま
った。
夜明け近くまで触れ合っていた、吸い付くような肌
の感触が生々しく蘇ってきて気恥ずかしくて。

今更恥ずかしくなんかないでしょ?

そう云われて笑われそうだけどな。。。

こんな関係になってすぐの頃、清寿は監視カメラを
気にして、喘ぐ声さえも殺していた。
自分から欲しがることをとっくに諦めていて微笑みで
感情を抑えてきた清寿が、素直に俺を求めてくれ
るのが嬉しくて、わざと声が抑え切れなくほど激しく
したことが何度もある。
最近では我慢するほどキツく責められると分かった
ようで、俺よりも大胆なことをする時があって驚かさ
れる。
「ん。。。」
寝返りを打って、顔がこっちを向いた。
出会った頃に比べれば、大人っぽくなった顔立ち。
触れただけで甘い吐息を漏らすようになった、しな
やかな身体。
いつでも良い香りのする、真直ぐの髪。
変わったようで変わらない、気が強い性格。
これだけ見ていても飽きないって思うものは清寿の
他には無いから、本当に好きなんだろうな、と改め
て思う。
起こすの覚悟で乱れた前髪を掻き上げて、額に
軽く唇を当てる。
清寿はくすぐったそうに枕に顔を擦り付けただけで、
目を覚ましはしなかった。

この陽射しの感じからすると、もう昼近くだな。

暑いし腹が減ったからここから抜け出したいような、
こうやって寝顔を見ながらごろごろしてたいような。。。

「コーヒー淹れてくれたら起きてあげてもいいよ」

マジで心臓が口から飛び出しそうになった。
瞼が開いて、紫の瞳がくるんっと俺を見上げている。
「起きてるなら起きてるって。。。」
抗議の途中でくちづけされて、残りの言葉を封じら
れた。
「だってさ〜笑太君、あれだけじーっと見詰められて
たら、恥ずかしくって起きるに起きられないって!」
起き上がろうとベッドの上に突いた肘に手を掛け、
わざと体勢を崩してこちらへ倒れこませる。
怒るというよりも呆れた表情を浮かべ、清寿は俺の
頭を挟むように持って指で髪を梳きあげるようにしな
がら、くちづけが返されるのを待っているかのように目
を閉じた。

真っ白な光が零れる、
とある非番の白昼の光景――

今日はこのまま、ずっと、こうやって、一緒に。。。


End.



2人で過ごす1度目の夏は
同人誌『夏-natsu-』
の方で書きましたので。。
これは次の年の真夏の話。

親に愛されて育てられないと
愛するって気持ちが
分からないまま育つらしい。
清寿は親の愛情を知ってますが、
笑太ってどうなんでしょう?
恋愛には不器用っぽいかなぁ。。


Back