―07:遥


「清寿」
求める前に名前を呼んでくれる、その時の声が好き。
顔を見詰め返す隙も与えてくれずに唇を重ねてくる、
その時の余裕無さ気な息遣いが好き。
だから自分から欲しがるよりも、求められる方が好き。
「あ、や。。。っ」
胸の突起に触れられると、感じすぎて顔が歪む。
ちゅ、と吸われて、びくんっ、と震えが走る。
お臍もお腹のキズも。。。全身が、笑太君の指と唇
で、感じる場所に変えられてしまった。
「っ。。。ふ。。。あぁ。。。」
蜜を零す先端を指で広げるように弄られて、後ろに
尖らせた舌先が捩じ込まれると、意識が遠退く。
「イイならイケよ」
枕の上で、首を横に振る。
「足りない?」
もっと強く首を左右に振る。
ぎゅっと瞼を閉じた時に溢れ出した涙を舐め取ってく
れた唇が、頬に触れる。
「僕だけ気持ちいいみたいで、恥ずかしい」
軽く笑った鼻息が顔に当って、僕の体液に塗れた指
が、解されかけていた後孔に差し込まれた。
「んっ。。。ぅ」
我慢しきれずに放ってしまった白い飛沫が、笑太君
の胸やお腹に飛び散る。
「ごめ。。。っ」
恥ずかしいと思う間も与えられずに、腰を持ってうつ
伏せにさせられる。
「もっと悦くしてやるから。力抜いて」
灼熱の塊が押し当てられて、僕の呼吸に合わせる
ように奥まで入ってきた。
最初に挿れられる時はいつも、死ぬかと思うくらい
苦しい。
歪んだ顔を見せたくなくて、乱れた息を知られたく
なくて、枕を抱き締めて顔を埋める。
全身の緊張を解すように、前に回ってきた笑太君
の指が僕をあやす。
動かずに、馴染むまで待ってくれているようだ。
「声、聞かせてくれよ」
背中と胸が密着して、激しい鼓動が伝わってくる。
うなじに熱い息がかかる。
痛みが去って、中が欲しがっているかのように収縮
しだしたのが、自分でも分かった。
「俺も気持ちよくさせて」
ゆっくりと浅いところを探るように動き出して、その
うちに最奥を突くように深く強く穿たれる。
「あぁ。。。あ。。。笑太君。。。笑太くん。。。っ!」
僕も笑太君も何回も達して、抱き合ったまま体液
で塗れたシーツの上に崩れ落ちる。

入隊した頃はもっと遠い人だと思ってたのに、今は
こんなに近くに居て、僕の事を認めて愛してくれて
いる。。。

「清寿。。。」
終わった後どんなに身体が汚れていても、笑太君は
必ず抱き締めてくれる。
今日は僕の方から抱き締めたら、驚いたような顔を
してから、嬉しそうに微笑んでくれた。


End.



次のお題“08幻”に
なんとな〜く続きます。。


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