―Salty Sweet―
              after“Chocolat Chocolat”


昨晩作ってくれたらしい手作りチョコは、清寿の部屋に
帰ってきてすぐに渡された。
ラッピングを外して中を見てすぐに箱の蓋を閉じて、
食べないの?と訊かれたけれど、お前の後で、と答えて
ベッドに押し倒してみた。

「このまま?!」
「そ。このまま」
清寿が眉間にシワを寄せて悩んでいる。
「本気?」
俺の上に跨らせられた格好のまま、どうしよう、と考えて
いるようだ。
「マジ」
笑いながら下から手を伸ばし、困りきってキツく閉じられ
た唇に触れ、指先で輪郭をなぞる。
「折角手作りしてくれたんだからさ、口移しで食わせてよ」
甘い声でねだりながら、顎を持ち上げてベッドサイドに
置かれたチョコの箱を指す。
「しかも口移しぃ?」
わがままだなぁ、と呟いて清寿が溜め息をつく。
「えっちしながらキスすんのと同じ要領だろ?」
「そんなっ!恥ずかしいなぁ、も〜!」
顔だけじゃなく、全身が紅潮した。
今までもっと恥ずかしいことしてたのに?
そんな事を云ったら、それとこれとは別!と怒られそうな気
がしたので、黙っておくことにした。
「う〜ん。。。」
「何迷ってんだよ?」
俺の腹の上に触れている清寿の茎に触れて、愛撫する。
「またそういう悪戯する。。。」
手首を取られて、やんわりと引き剥がされる。
その嫌そうな顔がいい。
こんなこと云ったらもっと嫌な顔されそうだけど、好きなもん
は好き、なんだ。
不意討ちで後頭部を掴んで引き寄せて、尖っている唇に
無理矢理くちづけする。
「どうしても?」
「どーしても!」
俺の胸の上を清寿の髪がさらさらと流れる。
いつもに増して甘い甘い香りのする髪が。
「バレンタインなんだから特別に、さ」
身体を起して清寿が云う。
「じゃあ笑太君。。。1回抜いて」
「やぁだ」
返事を聞く前に浮かせようとした腰を掴んで引き寄せる。
「あっ。。。ん。。。」
奥を突かれて短く啼いて、目が潤む。
「云い出したら聞かないんだから。。。」
その仕方ないなぁ、って顔もいい。
「分かった。食べさせてあげる」
どうせ折れるんだから最初から折れとけよ、なんて云ったら
絶対に怒られそうだから、思っていても口には出さない。
清寿は大概、俺には甘い。
「も〜。。。」
ふぅ、と軽く溜め息をついて、清寿は枕元にある箱を取ろう
と手を伸ばした。
タイミングを計って、下から突き上げるように動いてみる。
「ああ。。。ん!」
刺激に反応して背中が撓る。
「だめぇ、動かないで」
本気で困っている顔。
笑っちゃ悪いと思うけど、可愛くて笑ってしまう。
「笑ってるし。。。」
「なぁ、早く食わせてよ」
そう急かすと、清寿の唇がまた尖った。
「じゃ、動かないで」
そう云われた傍から中を掻き混ぜるように動くと、清寿は息
を荒げながらも、俺の胸に両手を付いて押え付けるように
して伸び上がる。
その動きを追い駆けるように突く。
「う〜。。。」
涙ぐんだ目で睨まれると、ぞくぞくする。
何度か同じ事をやられて啼かされながらもやっと手に取るこ
とが出来たチョコの箱を、清寿は俺の上に置いた。
動くのを止めて、頭を撫でてやる。
「ほら、口開けて」
戸惑った様子で軽く開かれた唇の間に、取り出したチョコを
一個咥えさせる。
「来て」
背を丸めるようにして差し出されてきたそれを唇で受け取っ
て、しっかりと味わう。
「旨い」
「ホント?美味しい?」
清寿が嬉しそうに笑った。
「清寿、今度は俺が食わせてやる」
微笑みが怪訝そうな表情に変わった。
「いいから」
チョコを唇で咥えて、心持ち横に傾げられていた頭を掴むよう
にして抱き寄せて、互いの口腔の湿度と体温で塊が溶けて
消え去るまで、舌の上で転がし続けた。
「旨かったろ?」
「。。。うん」
俺の胸の上に頭を乗せて、清寿はうっとりとした声で答えた。
髪に指を絡めて掻き混ぜるように撫でてやると、チョコの香り
のする唇が唇を求めてきた。
「笑太君。。。また。。。?」
上目遣いの、少し困ったような顔。
「自分だって感じてるクセに俺ばっか責めんなよ」
「あぁ。。。ぁん」
少し動いただけで大きく身体を波打たせて、甘い吐息が漏れた。
清寿の中では俺が大きくなっていて、2人の間では清寿が大き
くなっていた。
「チョコって強壮作用があるんだぜ」
とろとろに濡れている茎の先を捏ねるように弄ると、後孔がキツく
食い締めてきた。
「笑太君がチョコで発情しちゃう理由ってそれだけじゃないでしょ?」
強く突いて、その先を云えないようにする。
何度否定してみせても、清寿は俺と獅洞大臣の仲を疑っていて、
時々それを匂わせる。
顔を合わせる度に「特刑なんて仕事辞めて嫁に来んか」なんて
云われているのを聞いていたら、疑わずにはいられないか。。。
「バカ。お前が相手だから何回でも愛せるんだって」
耳元でそう告げて、無防備に反らされた首筋に噛みつくようにして
痕を残す。
「笑太くん。。。笑太く。。。んっ」
喘ぐことしか出来なくなっている唇を唇で封じて、腰を抱え込んで
最奥を求めて抽送を繰り返す。
汗ばんだ肌がぶつかり合ってぱんぱんと激しい音を立て、俺の頚
に回された腕に力が入る。
髪や背中を掻き毟るように撫で回されて、爪を立てられても、
痛みよりも愛しさが勝る。
「ああ。。。ぁああ。。。っ、笑太くんっ」
チョコレートよりも甘い声に、蕩け堕ちる。
「清寿、今はお前だけだって」
全身から快感以外の感覚はなくなっていて、溶け合っているみた
いだった。
「笑太くぅんっ、だぁい好き。。。」
「俺もだよ、清寿」
中に精を放ちながら、ぐったりしている身体を強く抱き締める。
「清寿からのチョコが一番嬉しかった」
耳朶を食むようにしながら、囁く。
「要らないって云われたらどうしようって、心配してたんだ」
「そんな事云うワケないだろ。もう少し俺を信じろよ」
「うん。良かった。。。」
困った顔も嫌そうな顔も好きだけど、そんな風に嬉しそうに笑った顔
がやっぱり一番好きだな。

清寿が眠りに落ちるまで、その唇に、頬に、鼻に、顎に、髪に。。。
感謝のくちづけをし続けた。


                      ―The end―






P.S.
随分時期外れに
なっちゃいましたが。。
“Chocolat Chocolat”の続きの
ヴァレンタインディの夜の話。
最後がど〜にも決まらなくて
約1ヶ月遅れでUPして
みました(汗
ホワイトディの話は
これの続きみたいな
感じになるかと。。
08/03/05


Back