―19薄暗い地下室で*R-18*


額を蹴られて、手放していた意識を取り戻す。
靴のつま先を頬に掛けられて、上を向かされた。
「綺麗だってウワサ、ホントだったんだな」
下卑た笑いを含んだ声が、頭の上から降ってきた。
目隠しをされていて、周囲の様子は分からない。
耳を塞がれているようで、音も声もくぐもって聴こえる。
猿轡を噛まされていて、声を出すことも出来ない。
腕を身体の後ろで拘束されて、冷たい床の上に横
向きで転がされているようだ。
「こんな女みてぇな顔して平気で人殺してんのかよ」
顎をつかまれて、無理矢理顔を上に向かされた。
「な、下手なオンナより良くね?」
頭を振って抵抗すると、首を絞められた。
「ハッ!逃げられると思ってんの?バカじゃねぇ?」
後頭部を床に擦り付けられると、ズキズキと痛んだ。
本日1件目の死刑囚を追い詰めた時、突然背後
から激しい衝撃が襲ってきて気を失った。
多分、待ち伏せしていた仲間に鈍器で殴打された
んだろう。
1人、2人、3人。。。全部で何人?
声と気配で、その場に居る"敵"の数を数える。
ワイヤーさえ使えればどうにでもなるけれども、この
状態では首を押え付けている手を払い除けること
すら出来ない。
「殺る前に犯っとくか?」
「そーだな。こんだけキレイなら男でもデキるな」
身体ごと真上を向かされて、左右の足首を別々に
押さえ付けられ、下半身を剥き出しにされた。
「目取っていい?美人が泣き叫ぶのってそそられる」
「悪趣味だなぁ」
目隠しを外された。
壁も床もコンクリート打ちっぱなしの薄暗い地下室
みたいな部屋には、黒い影が数体。
そのうちの1体が膝の間に身体を捩じ込んできて、
上から覆い被さった。
「コイツ、初めてじゃねぇな。ここ、弛んでんぞ」
後孔に乱暴に付き立てられた指がずぶずぶと奥まで
入ってきて、容赦なく中を掻き混ぜる。
その指が引き抜かれると同時に、歪に肥大した異物
が押し込まれてきた。
声にならない声で、笑太君を呼ぶ。
呼吸をするのもままならないのに、心の中で叫ぶ。
首を強く締められて、意識が遠退いた。
「こうすると締まるんだぜ。ほら、スゲーよ」
同じことを何回か繰り返して、男は中で射精した。
快感は無く、嫌悪感で吐きそうだった。
笑太君にこんな姿を見られるくらいなら、このまま殺さ
れてしまった方がいい。。。
そう願った時、ドアを破壊する音と、発砲音がした。
ぴしゃ!
生臭い臭いと共に顔に降ってきたのは、僕の上に
居た男の砕け飛んだ脳漿の欠片。
頭部を失った身体が力を失って、倒れこんできた。
それを引き剥がしゴミみたいに投げ捨てて、笑太君
は僕を抱き上げた。
「清寿っ!しっかりしろ」
全ての縛めを解かれてもあちこち痛む身体を捻り、
抱き締めようとしている腕を拒んで手足を縮めるよう
にして、僕は全身を使って叫び続けた。

「見ないで、笑太君!見ないで。。。っ!!」

そこでその日の記憶は途切れている。

どんなに暑い日でも人前で肌を見せなくなった僕を
見て、時々笑太君は悲しそうな顔をする。
すっかり忘れたフリをして笑ってあげてるんだから、
笑太君も下手でもいいから忘れたっていうフリをして
くれればいいのに。。。
その不器用さが愛しくて、痛い。

だから僕は、夏が結構苦手なんだ。


―uncontrol―



イタい。。ですね。
ちょっと清寿を虐めてみたくて(汗
この日のこの後の話、
というのもあって。。
そのうち<Affair of DOLLS>side
にでもUPしようかと。。


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