―Please Stay by My Side―


わがまま、だなんて、
そんなのちゃんと解ってる。。。

「ああ。。。んっ。。。」
時間をかけて解され濡らされていても、笑太君の張り詰め
たものを受け入れる時は、息が止まりそうになって、自然と
涙が零れてしまう。
「痛い?」
「ううん。。。大丈夫」
優しくくちづけされて気遣うようにそう訊かれても、いつも少
しだけ泣いてしまう。
「清寿、キツい。もっと力抜いて」
額にかかった前髪を掻き上げてくれながら、笑太君が顔を
顰め、唸るように囁いた。
「じゃないとお前を傷つけちゃう」
僕の粘膜が笑太君の形に変化して、吸い付くように締め
付けているのが分かっても、もう自分ではどうにも出来ない。
「う。。。でも、身体が笑太君を覚えちゃってて。。。」
笑太君がからかうように云う。
「俺無しじゃいられない身体になった?」
頬がかっと熱くなって、ぷいっと横に視線を逸らす。
「拗ねるなよ。ホントの事だろ?」
笑太君は淡い笑みを浮かべて、繋がったままの2人の間で
勃ちあがっていた僕の茎を掴んで緩く扱きだした。
「あ。。。やだっ。それ、止めて。。。」
抵抗しようとして伸ばした手を、笑太君の反対の手で捉え
られ、指を1本づつ、しゃぶるように舐められてしまう。
「指も、感じるんだよな」
うん。感じる。。。感じすぎる。
柔らかく蠢く舌の感触と、口の中に籠もる呼吸(いき)の熱さ
で、昇りつめそうてしまいそうになる。
「止めて。。。お願い。。。」
身悶えしたくても身体の中心を繋ぎ止められているのでどう
にも出来ず、ただ喘がされる。
「気持ちいい、だろ?」
僕の手を開放しなから、笑太君が誇らしげに云う。
そう。笑太君になら何をされても気持ちいい。。。
指に残された唾液さえも愛しくて、言葉で答える代わりに
自分の指にくちづける。
「。。。っ。やだっ、止めて。。。止めて、笑太く。。。んっ!」
笑太君の舌が今度は僕の胸を這い、乳首を弄ぶ。
こりっ、と甘く噛まれて、笑太君の手の中で達してしまった。
「あ、んんっ。。。!」
イった直後、きゅっと痙攣しながら締まった襞を擦り上げるよう
にして、ゆっくりと笑太君が動き出した。
「やだぁ。。。気持ち良過ぎてオカシクなりそう。。。」
腰を高く持ち上げるようにされて、最奥まで突き上げられる。
「気持ちイイのに泣くんだな」
息が整うひまも無く与えられ続ける快感に、声と涙が溢れ出
して止められない。
「人前で泣けない、不器用な清寿。。。」
笑太君が上半身を倒してきた。
「今夜はたっぷり愛してやるから」
背中に腕を回されて、抱え上げられるように抱き締められた。
「俺の為だけに泣いてみせろよ」
「僕の泣き顔なんていつも見てるクセに、今日に限ってなんで
そんなこと云うの?」
「たまにだけどさ、苛めて泣かせてみたくなるんだよ」
唇が重ねられて、次の反論は封じられてしまう。
「動くぞ」
「あ。。。ああっ!」
激しく抜き挿しされて、揺れる背中にしがみつく。
「笑太君、だめっ。イッちゃう」
「俺より先にイッちゃだめだよ」
笑太君は動きを緩めることなく、僕の感じる点を責め続ける。
「いやぁっ、止めて」
「今日は“止めて”ばかりだな」
呆れたようにそう云って、首筋をつーっと舌先でなぞる。
「でもホントは止めて欲しくないんだろ?」
僕はむせび泣きながら、意地悪な背中に爪を立てる。
笑太君は嬉しそうに笑い、喘ぐ僕の軽く開いた歯列の間から
舌を滑り込ませてきて、乱暴に口をこじ開けた。
舌を絡ませられて、呼吸も出来ないくらい激しいくちづけをさ
れて、苦しくてまた涙が滲む。
「笑太君。。。」
大きな声を出しすぎて掠れた咽喉で、呼び掛ける。
「ん?」
「大好き。。。」
笑太君と上も下も繋がり合っている。。。苦しいけれど嬉しく
て、びくびくと身体が震えた。
「綺麗だよ、清寿」
涙で濡れた頬に貼り付いた髪を指で梳いて取ってくれながら、
笑太君は僕の顔を見て満足気に笑う。
「そんなエロい泣き顔、俺以外には見せられないだろうな」
耳朶を軽く噛むようにされて、身体の奥が疼く。
「。。。あっ。。。ああっ!」
腰を抱え直されると結合が更に深くなり、全身が跳ねた。
「笑太君、好き。大好きっ」
「俺もだよ」
喘ぎ続ける僕の耳元で、笑太君が荒い呼吸を押し殺すよう
にして囁く。
「俺のこと、愛してる、って、云って」
笑太君はする度に“愛してる”って云わせたがる。
それが僕にとってツラい事だなんて考えもしないで。。。
笑太君の身体を抱き締め直してぎゅっと瞼を閉じると、涙が
ぽろぽろと流れ落ちた。
「笑太君愛してる。。。」
「ああ、俺もだ」
「な、ならっ、ずっと一緒に居て。もう独りにしないで。。。」
こんなに好きで、独り占めしたくて、でもそれは叶わないことで
。。。それでも求めるのはわがままだとは分かっている。
分かっているからこそずっと我慢していたのに、今夜は沢山
泣かされて。。。泣かされすぎて、言葉と感情を抑えること
が出来なかった。
「こんな風にしておいて。。。また暗い寒い夜の中に独りで置
いていかない。。。で。。。」
最後まで云い切れずに、語尾が揺れる。
「。。。清寿。。。んっ」
汗ばんだ腕に引き寄せられた次の瞬間、僕の中で笑太君が
弾けて、奥に飛沫が叩きつけられた。
「あぁ。。。っ。。。熱い。。。熱いよ。。。」
こんな風に笑太君に愛されているのは僕だけで、とても嬉し
いハズなのに、自分でも驚くぐらい大粒の涙がどんどん出て
きて、顔を手で覆うことも忘れて、号泣してしまった。
笑太君は戸惑ったような手付きで僕の髪に触れ、そして僕
が落ち着くまで優しく撫でていてくれた。
「ごめん、俺が悪かった」
しゃくりあげ続ける僕の頬に唇が触れ、頬が寄せられた。
「お前が耐えてるって知ってたのに。そこまで云わせるつもりは
無かったから。。。ごめん」
「知ってた。。。?」
心臓がびくんっと跳ねて、涙も止まった。
「終わって抜く時、いつも寂しそうな表情(かお)するから」
頭を上げて、まじまじと笑太君の顔を見詰めてしまった。
「だからいつも離れる前に抱き締めてやってただろ?」
そう云われれば、引き抜かれる瞬間はいつもぎゅっと抱き締め
られていたような気がする。
僕が零してしまったもので汚れちゃうのに。。。と気になっていた
んだけど、そんな意味があったなんて。
「云わなきゃ分かんないか。。。そうだよな。でも勘違いだったら
みっともないし、本当だったらお前を傷付けちゃうから、訊く訳に
もいかないしさ。自己満足でしてただけなんだけど」
頬を赤く染めて、照れ臭そうな表情(かお)でぽりぽりと頭を掻い
ている仕草が可愛くて、ちょっとだけ笑ってしまった。
胸の中で大きくなっていくばかりだった願望は言葉にしたらもっと
苦しくなるかと思っていたのに、口に出した途端に楽になった。
無くなりはしないけれど、ふわりと柔らかく軽くなった気がする。
「あ。。。笑太君、また。。。」
ぴくっ、と、中で大きくなってきて、甘い吐息が漏れる。
「今度は泣かせてみたいなんてわがまま云わないで優しくする
からさ」
もう一度していい?と笑太君が目で訊いている。
「さっきのを聞かなかったことにして忘れてくれるなら、いいよ」
微笑み返した僕の顔を両手で包み込むように持ってしてくれ
たくちづけは、涙が出そうになるくらい温かかった。


―The end―







P.S.
U様に捧ぐ、
“清寿が大泣きする話”第三弾。
寂しくてツラい涙。。
という設定で書いてみました。
ここのかなり初期の作品に、
「好きとか愛してるって云わないで」と
清寿が笑太に云っている話が
何作かあるんですが、
自分だけのものにならないのに好きって
切ないですよね。。萌えます(笑


Back